はじめに
今回は、半導体製造に必要不可欠な「フォトマスク」に関連した国内主要メーカーをまとめてみました。その他の半導体関連の企業は以下のブログにまとめていますので、ぜひご覧ください!
フォトマスクとは
フォトマスクとは、半導体製造におけるフォトリソグラフィ工程において使用される部材です。表面の遮光膜に微細な回路パターンを描写(エッチング)した透明なガラス板で、設計した回路をシリコンウェハに焼き付けるときの原版になります。半導体デバイスの性能に直結する工程で使用されるため、高いパターン寸法精度はもちろん、わずかなパターン欠陥や極小の異物付着さえも許されない高度な品質管理が要求されます。
回路線幅が大きいものでは1:1のサイズで露光されますが、近年では回路の微細化が進み、ステッパーによりウェハ上を移動しながら4-5倍の大きさで作成されたフォトマスクでの縮小投影による露光が主流となっています。このような先端半導体製造に使用されるフォトマスクは、等倍のものと区別して「レチクル」と呼ばれています。
フォトマスク製造工程
フォトマスクは、以下のような複数工程を経て製造されます。
1.低膨張ガラス基板の表面に、ピュアクロムと酸化クロムからなる遮光膜を積層し、フォトマスクの原料となるフォトマスクブランクスを作製する。
2.フォトマスクブランクス上にレジスト(感光材)をコータ・デベロッパーを用いて均一に塗布する。
3.電子ビーム描画装置を用いて、設計データをもとに回路パターンを描画する。
4.電子ビームによって露光されたレジストを除去する。
5.レジストが除去された部分のクロム膜をエッチングにより除去します。
6.不要になったレジストを除去し、洗浄する。ガラス基板上にパターニングされたクロム遮光膜のみが残った状態になる。
7.各種検査装置による検査を経て出荷。必要に応じてペリクル(フォトマスク用の防塵フィルム)の貼り付けを行う。
フォトマスクメーカー
7911:トッパンフォトマスク(凸版印刷)
7912:大日本印刷
7741:HOYA
日本フイルコン
東洋精密工業
ディー・ティー・ファインエレクトロニクス
フォトマスク用素材メーカー
マスクブランクス
7741:HOYA
5201:AGC(AGCエレクトロニクス)
4063:信越化学工業
6728:アルバック成膜(アルバック)
ペリクル
5201:AGC(AGC化学品カンパニー)
4063:信越化学工業
4183:三井化学
*旭化成:三井化学が旭化成のペリクル事業を取得(2022.05.27)
リンテック
電子線(EB)用フォトレジスト
フォトマスク製造装置メーカー
露光装置(電子ビーム描画装置)
ニューフレアテクノロジー
6951:日本電子
コータ・デベロッパー
エッチング装置
洗浄・乾燥装置
エムテーシー
6590:芝浦メカトロニクス
カナメックス
電子技研
テクノビジョン
兼松PWS(8020:兼松傘下)
渡辺商行
天谷製作所
フォトマスク検査装置メーカー
異物検査装置
欠陥修正装置
7717:ブイ・テクノロジー
欠陥検査装置
6920:レーザーテック
6857:アドバンテスト
ニューフレアテクノロジー
7745:ホロン
6617:東光高岳
寸法・ピッチ測定装置(CD-SEM)
その他 関連検査装置
6920:レーザーテック
フォトマスクストッカー
7609:ダイトロン
伸栄産業
東京航空計器
三洋マテリアル
ニホンエアーテック
ダン・タクマ
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