はじめに
今回は、NANDフラッシュメモリーやDRAMといったメモリー半導体を製造するメーカーの2021年におけるマーケットシェアについてまとめてみました。台湾の調査会社「TrendForce(トレンドフォース)」のプレスリリース内で公表されたデータをもとに、マーケットシェアや売上高、年成長率などをまとめました。参照した各プレスリリースは、本記事末尾に記載しています。
(*以下のデータは必ずしも正しいとは限りません。予めご了承ください。)
メモリー半導体とは
「メモリー半導体・メモリーIC」とは、データを記憶保持する役割を持つ半導体回路装置です。メモリー半導体は半導体市場全体の約30%を占めており、ロジックICと並んで収益性の高い製品群です。メモリ半導体は「どのように記憶を保持するか」によって分類されます。
揮発性メモリは電源を切ると記憶情報が失われる(電源を供給しないと記憶している情報を保持できない)もので、作業途中のデータを一時的に保存する役割を担います。その代表例がDRAM(Dynamic Random Access Memory))です。
不揮発性メモリは電源を切っても記憶が保持される(電源を供給しなくても情報を失わない)もので、データを長期間保存する役割を担います。その代表例がNANDフラッシュメモリーです。
主要なメーカーは以下の通りです。
NANDメーカー
サムスン電子 (Samsung Semiconductor)[韓国]
SKハイニクス(SK hynix)[韓国]
キオクシア(KIOXIA)[日本]
マイクロン(Micron technology)[アメリカ]
ウェスタンデジタル(Western Digital)[アメリカ]
インテル(Intel)[アメリカ]
DRAMメーカー
サムスン電子 (Samsung Semiconductor)[韓国]
SKハイニクス(SK hynix)[韓国]
マイクロン(Micron technology)[アメリカ]
ナンヤ(Nanya Technology, 南亜科技)[台湾]
ウィンボンド(Winbond)[台湾]
PSMC(Powerchip Semiconductor Manufacturing Corp, 力晶半導体)[台湾]
2021年マーケットシェア
NAND
2021年のNANDメーカーのマーケットシェアは以下の図1の通りです。Samsungがトップで3割越えのシェアを誇り、日本のキオクシアが2位で約19%のシェアとなっています。また、上位5社(Samsung・キオクシア・ウェスタンデジタル・Hynix・Micron)でマーケットの約90%を占めています。
DRAM
2021年のDRAMメーカーのマーケットシェアは以下の図2の通りです。Samsungが4割越えのシェアを誇り、SK hynixと合算すると韓国メーカーで7割を寡占しています。また、上位3社(Samsung・Hynix・Micron)でマーケットの約95%を占めています。
売上高
NANDメーカーおよびDRAMメーカーの売上高(四半期毎・通年, 2020-2021)は以下の表1および表2の通りです。NANDメーカー全体の収益は68.5 billion USD 、DRAMメーカー全体の収益は95 billionUSD となっています。
関連記事
参考
【NANDフラッシュメーカー】
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210526-10803.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210826-10911.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20211124-11023.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20220222-11131.html
【DRAMメーカー】
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210511-10777.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210823-10905.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20211116-11007.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20220217-11128.html
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