はじめに
今回は、半導体受託生産を手掛ける「ファウンドリ」の2021年におけるマーケットシェアについてまとめてみました。台湾の調査会社「TrendForce(トレンドフォース)」のプレスリリース内で公表されたデータをもとに、マーケットシェアや売上高、年成長率などをまとめました。参照した各プレスリリースは、本記事末尾に記載しています。
(*以下のデータは必ずしも正しいとは限りません。予めご了承ください。)
ファウンドリとは
「ファウンドリ」とは、半導体デバイスの水平分業生産においてウェーハ加工工程(前工程)を専門に行うメーカーです。自社で製造構造を持たずに企画・設計・販売を専門に行うファブレスやファブライトのメーカーが設計・開発した半導体チップを設計データに沿って製造します。主要なファウンドリメーカーは以下の通りです。
TSMC(台湾積体電路製造)[台湾]
UMC(聯華電子)[台湾]
PSMC(Powerchip Semiconductor Manufacturing Corp, 力晶半導体)[台湾]
VIS(Vanguard International Semiconductor)[台湾]
サムスン電子 (Samsung Semiconductor)[韓国]
DB HiTek [韓国]
GlobalFoundries(グローバルファウンドリーズ)[アメリカ]
SMIC(中芯国際集成電路製造)[中国]
Hua Hong Semi(華虹半導体)[中国]
Nexchip[中国]
Tower Semiconductor[イスラエル]
2021年マーケットシェア
2021年のファウンドリー各社のマーケットシェアは以下のグラフの通りです。台湾のTSMC(台湾積体電路製造)がトップで、全体の半数以上である53%のシェアを占めました。
また、国別のマーケットシェアは以下のグラフの通りです。企業別で53%のシェアを誇るTSMCを含む台湾が64%のシェアとなっています。また、台湾・韓国・中国のアジア3国で90%のシェアを占めることから、ファウンドリビジネスのアジアでの寡占が進んでいることがわかります。
各国の構成企業は以下の通りです。
台湾:TSMC, UMC, PSMC, VIS
韓国:Samsung, DB HiTek
中国:SMIC, Hua Hong Group, Nexchip
アメリカ:GlobalFoundries
売上高・年成長率
各社の売上高(四半期毎・通年)と年成長率(YoY)(2020-2021)は以下の表1の通りです。年成長率は全社でプラスとなっています。また、ファウンドリー全体の収益は、2020年は85.1 billion USD 、2021年は107.5 billionUSD となっており、全体での年成長率は約26.3 %となっています。
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参考
【2021年のデータ】
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210531-10809.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210831-10914.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20211202-11036.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20220314-11159.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20220425-11204.html
【2020年のデータ】
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20200319-10246.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20200611-10347.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20200824-10451.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20201207-10587.html
https://www.trendforce.com/presscenter/news/20210415-10759.html
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