弊X(Twitter)(@1p_semicon)にて #半導体ニュース のタグをつけてポストした半導体関連ニュースのうち、気になったものをいくつかピックアップして紹介します。
- 半導体関連企業と半導体産業の動向
- RapidusとIBM、2nm世代半導体のチップレットパッケージ技術に関するパートナーシップを締結
- 台湾のVanguard International Semiconductor (VIS)とオランダのNXP Semiconductors、JVを設立しシンガポールに新規300mm工場を建設へ
- キオクシア、減産を解除:日本経済新聞
- 九州に半導体製造パーク構想 TSMC進出で浮上―台湾:時事ドットコム
- JX金属 「次世代半導体向けCVD・ALD材料の本格生産に向けた能力増強の決定について」
- ローツェ 「Nanoverse Technologies, Ltd.の第三者割当増資引受による連結子会社化に関するお知らせ」
- TikTokのバイトダンス、ブロードコムとAI半導体開発で協議-関係者
- キオクシア、近く東証へ予備申請 10月末上場の方針固める=関係者
- アクセリス、日本の半導体装置事業を拡大
- Silicon Box、イタリア北部に後工程工場を建設へ
- 新技術・新製品
- 研究開発
- 産学官連携・コンソーシアムなど
半導体関連企業と半導体産業の動向
RapidusとIBM、2nm世代半導体のチップレットパッケージ技術に関するパートナーシップを締結
2024年6月4日
> NEDOの「2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計・製造技術開発」の枠組み
> Rapidusの技術者は、IBMが北米に有するパッケージの研究開発製造拠点において協働
RapidusとIBM、2nm世代半導体のチップレットパッケージ技術に関するパートナーシップを締結 – Rapidus株式会社
台湾のVanguard International Semiconductor (VIS)とオランダのNXP Semiconductors、JVを設立しシンガポールに新規300mm工場を建設へ
> JV会社名:VisionPower Semiconductor Manufacturing Company Pte Ltd (“VSMC”)
>出資比率は、VIS 60%、NXP 40%
>対応ノード:40〜130nm
>2029年には月産5万5,000枚の300mmウェハーを生産する予定
>ミックスドシグナル、パワーマネージメント、アナログ製品をサポートし、車載、産業、民生、モバイルの最終市場をターゲットとする
> 基礎となるプロセス技術はVIS親会社のTSMCからライセンス供与され、合弁会社に移管予定
>初期段階の立ち上げが成功した時点で、両出資パートナーのコミットメントを待って、第2段階を検討・開発する予定
Vanguard International Semiconductor Corporation (vis.com.tw)
キオクシア、減産を解除:日本経済新聞
2024年6月17日
> 1年8カ月ぶりに減産を解除したことが16日分かった。銀行団が6月期限の5400億円の融資借り換えに応じ、新たに2100億円のコミットメントライン(融資枠)を設定する。
九州に半導体製造パーク構想 TSMC進出で浮上―台湾:時事ドットコム
2024年06月15日
> 九州に台湾半導体産業の「製造園区(パーク)」を設置する計画
>TSMC熊本工場に部品やサービスを提供する台湾の関連企業を近くに集めて効率向上を図り、これら企業の日本進出を後押し
JX金属 「次世代半導体向けCVD・ALD材料の本格生産に向けた能力増強の決定について」
2024年6月18日
> 東邦チタニウム茅ヶ崎工場の敷地内および当社日立事業所白銀地区への生産設備および開発設備投資を決定
>茅ケ崎工場は24年度下期、日立事業所は25年度上期を目途に生産設備を導入し稼働を開始する計画
>2024年2月に「CVD・ALD材料事業推進室」を新設し、同材料の早期事業化を推進中。
> 顧客へのサンプル出荷を進め、良好な評価を獲得
次世代半導体向けCVD・ALD材料の本格生産に向けた能力増強の決定について | 2024年度 | JX金属 (jx-nmm.com)
【参考】
特許権者:JX金属株式会社、東邦チタニウム株式会社
「高純度モリブデンオキシクロライド及びその製造方法」
6984073 | 知財ポータル「IP Force」
ローツェ 「Nanoverse Technologies, Ltd.の第三者割当増資引受による連結子会社化に関するお知らせ」
2024 年6月 24 日
>Nanoverse Technologies, Ltd.は、米国オレゴン州を拠点に、半導体製造装置の開発、製造、販売を手掛ける
>アドバンスドパッケージ分野において新たな半導体製造装置の開発を手掛ける
>Nanoverse と当社のコア技術、サービスネットワーク及 び生産力などの経営資源を有効活用することにより、両社の半導体関連装置事業の更なる成長を実現することを目的に、第三者割当増資を引き受けることを決定
Nanoverse Technologies, Ltd.の第三者割当増資引受による連結子会社化に関するお知らせ
TikTokのバイトダンス、ブロードコムとAI半導体開発で協議-関係者
2024年6月24日
>7nmの専用半導体巡り話し合い-製造はTSMC
>米国の対中貿易制限に準拠するAIプロセッサー
>Broadcomは既に、バイトダンスのデータセンター向け7nmのAIプロセッサーを供給
TikTokのバイトダンス、ブロードコムとAI半導体開発で協議-関係者 – Bloomberg
キオクシア、近く東証へ予備申請 10月末上場の方針固める=関係者
2024年6月26日
>同関係者らによると、キオクシアは8月末に本申請し、10月末の上場を目指す。進ちょくによっては12月にずれ込む可能性。
>三菱UFJモルガン・スタンレー証券と野村証券が東証への上場を支援
>複数の関係者によると、ベインは上場を通じて保有株を一部売却し、資金を回収する。キオクシアは公募増資で資金調達し、半導体市場に追い風が吹く中で投資に充てる。
キオクシア、近く東証へ予備申請 10月末上場の方針固める=関係者 | ロイター (reuters.com)
【参考】
キオクシアが行いたいIPOの見込みを考える | 東急三崎口の雑記帳 (trs-ch.blog)
アクセリス、日本の半導体装置事業を拡大
2024年6月27日
> 半導体業界向けのイオン注入ソリューションに強み
>日本における顧客基盤の拡大を推進するため、北海道千歳市および熊本県に新たなサービス拠点を開設
>2024年6月から稼働を開始
アクセリス、日本の半導体装置事業を拡大 (prnewswire.com)
Silicon Box、イタリア北部に後工程工場を建設へ
2024年6月28日
>Silicon Boxは、Marvell創業者らがシンガポールに設立したOSAT企業。
>イタリア Piedmont州に、先進パッケージング・テスト工場を新設
> 2025年半ばに建設を開始し、2028年に生産開始予定
> 最大32億ユーロ(36億ドル)を投資。イタリア政府からの支援も。
Silicon Box selects Piedmont to host €3.2B chip foundry for Italian expansion (silicon-box.com)
【参考】
【大原雄介の半導体業界こぼれ話】謎の半導体企業「Silicon Box」 – PC Watch (impress.co.jp)
新技術・新製品
日本電気硝子株式会社、ガラスセラミックスコア基板「GCコア™」を開発
2024年6月5日
> GCコア™は、ガラス粉末とセラミックス粉末の複合材を用いたコア基板で、ガラスを用いたコア基板の特性に加え、微細貫通穴(ビア)の加工が容易という特長を持つ新素材
>基板の大型化に伴い、従来の樹脂製のコア基板に替わる次世代の材料として、電気的特性、剛性、平坦性などに優れたガラスを用いたコア基板の開発が進められている。
>コア基板には、表裏に形成された微細な金属配線を電気的に接続するため、微細貫通穴(ビア)を形成する必要がある。GCコア™はセラミックスの特性も有しているため、クラック(割れ目)を生じさせることなく、一般に広く普及しているCO2レーザー加工機でのビア形成が可能
ガラスセラミックスコア基板「GCコア™」を開発 | 日本電気硝子 (neg.co.jp)
“半導体基板”次世代半導体パッケージ向けガラスセラミックスコア基板「GCコア™」 | 日本電気硝子 (neg.co.jp)
TOPPAN、世界初の単体での電気検査が可能な次世代半導体向けコアレス有機インターポーザーを開発
2024年6月11日
>インターポーザー上に異種複数チップを集積するヘテロジニアスインテグレーション(異種チップ集積)において、現在主流のシリコンインターポーザーから、コストの観点から将来的には有機インターポーザーを採用した半導体パッケージの普及が見込まれている。一般的な有機インターポーザーは構造的に剛直性に乏しく、単体でのハンドリングが困難なため、電気検査時には支持体等に固定する必要があり、その状態では、表裏の導通の確認ができないことが課題だった。
> 再配線層の両面を低熱膨張率材で補強
> 有機インターポーザー自体を支持体から自立させることができ、有機インターポーザー単体での電気検査保証が可能に。Known-good substrate(あらかじめ信頼性が確認できている基板)としての供給が可能。
>本構造を含む次世代半導体パッ ケージ関連製品を 2027 年度からサンプル提供、2028 年度から量産を開始する予定
TOPPAN、世界初の単体での電気検査が可能な次世代半導体向けコアレス有機インターポーザーを開発
信越化学、後工程半導体パッケージ基板製造装置と新工法を開発
2024年6月12日
>半導体の前工程で用いられるデュアルダマシン工法を後工程用パッケージ基板製造に応用し(信越デュアルダマシン法)、インターポーザの機能を直接パッケージ基板に盛り込むことが可能な高性能なエキシマレーザ加工装置を開発。
>インターポーザと同様の機能を有した配線パターンを直接パッケージ基板に加工・形成することにより、チップレット間の接続をパッケージ基板上で実施。
信越化学、後工程半導体パッケージ基板製造装置と新工法を開発 | ニュースリリース | ニュース | 信越化学工業株式会社 (shinetsu.co.jp)
ザインエレクトロニクス 次世代PCI Express向け低消費電力・低遅延の光半導体事業に参入のお知らせ
2024年6月17日
>世界初、VCSEL*対応DSP*レス光半導体による低消費電力化、低遅延化への貢献
>VCSELドライバ方式でありながらDSPによるデジタル処理を不要とする世界初の取り組みにより、光通信モジュール内だけでなくエンドポイントのASICからもDSPを完全に削除した上で信号復元が可能なソリューションを提供
>他の方式に比べて、50%以上の抜本的な消費電力削減を可能とし、遅延時間も90%程度削減という圧倒的な改善が見込まれ、データセンター内におけるデータ伝送時の電力削減とAI処理速度向上が期待
>第1弾として、データサーバーのデータ伝送の次世代標準であるPCI Express 6.0に対応したマルチモードAOC*ソリューションを立ち上げるとともに、第2弾として次々世代のPCI Express 7.0に対応したソリューションを立ち上げ、それぞれデータセンター市場に投入していく計画
* VCSEL: Vertical Cavity Surface Emitting Laser (垂直共振器型面発光レーザー)。半導体レーザーの一種であり、小型、高発光効率、低消費電力、高指向性、高速応答性等の特長により、光通信で広く活用される。
*DSP: Digital Signal Processor (デジタルシグナルプロセッサ)。
*AOC: Active Optical Cable (アクティブ光ケーブル)。ケーブル両端に光電変換半導体を搭載し、サーバーからの大容量電気信号をAOC内で光信号に変換して長距離伝送することが可能となる。
研究開発
東大、味の素ファインテクノ、三菱電機、スペクトロニクス 「DUVレーザーで半導体基板に世界最小の穴あけ加工を実現 ―4法人で半導体後工程技術を開発―」
2024年6月6日
>次世代半導体基板加工技術として不可欠な、深紫外(DUV)レーザー加工機を用いた層間絶縁膜への直径3マイクロメートルの微細穴あけ加工を実現。
>東京大学が運用している「TACMIコンソーシアム」において、東大、味の素ファインテクノ、三菱電機、スペクトロニクスが連携。
>東京大学はガラス基板上に銅を蒸着したのちに、レーザー加工により銅をパターン状に削り取り、微細な銅の配線を作成。味の素ファインテクノが前記銅配線層上に薄膜ABF(味の素ビルドアップフィルム)を積層することで銅上に3マイクロメートルの絶縁層を形成。スペクトロニクスは波長266ナノメートルのDUV高出力レーザーを担当し、三菱電機は深紫外線用に特別に開発したレーザー加工機の光学系を担当。
>2022年10月には同グループにおいて、6マイクロメートル以下の極微細レーザー穴あけ加工技術の開発を発表。次世代半導体製造向けの極微細穴あけ加工を実現 ―業種横断の協働拠点で先端半導体をけん引― | 物性研究所 (u-tokyo.ac.jp)
DUVレーザーで半導体基板に世界最小の穴あけ加工を実現 ―4法人で半導体後工程技術を開発― | 物性研究所 (u-tokyo.ac.jp)
産学官連携・コンソーシアムなど
Rapidus、北海道大学と包括連携協定を締結~半導体産業を通じた科学技術力の向上、及び人材の育成を目指す~
2024年6月5日
>2ナノ半導体の評価・分析を行う拠点を2024年中を目処に北海道大学キャンパス内に設置
>エンジニアの北海道大学への実務家教員派遣による講義
Rapidus、北海道大学と包括連携協定を締結~半導体産業を通じた科学技術力の向上、及び人材の育成を目指す~ – Rapidus株式会社
横浜国立大学の井上准教授ら、第30回半導体・オブ・ザ・イヤー2024 半導体製造装置部門「優秀賞」を受賞
> 横浜国立大学総合学術高等研究院、半導体・量子集積エレクトロニクス研究センターの副センター長である井上史大准教授、ディスコ、東レエンジニアリングが共同で開発した、「新たなチップ集積手法によるDie-to-Wafer ハイブリッド接合技術の開発」
プレスリリース一覧 – 大学案内 – 横浜国立大学 (ynu.ac.jp)
熊本大学「国立陽明交通大学(台湾)との半導体ナノテクノロジー分野での教育及び研究強化に関する協定(補遺)を締結」
2024年6月20日
>熊本大学と国立陽明交通大学はすでに大学間交流協定を締結しており、様々な分野で協力
>このたび、両大学は補遺を締結し、特に半導体ナノテクノロジー分野での協力を強化し、共同教育プログラムの開発や高度研究人材の育成に向けた取組みの実施について、具体的な協議を行うこととしました。
国立陽明交通大学(台湾)との半導体ナノテクノロジー分野での教育及び研究強化に関する協定(補遺)を締結
北海道大学、国立陽明交通大学(台湾)との連携体制を強化
2024年6月25日
> 国立陽明交通大学の研究者らと連携し、優れた先進半導体 の結晶成長と光電融合デバイスの作製、シリコンフォトニクスへの応用などを共同で検討
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